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トップリーダーたちのドラマ2011年12月号
債務超過寸前から立て直した元気のよい営業出身社長(アサヒ飲料・社長 菊地史朗氏)
『主役は社員だ』をキャッチフレーズに
さて、今後である。
「商品的には、基幹の三本柱をさらに積み増すと同時に、ボリュームの大きなお茶分野などで革新的商品を出していきたい。また『三ツ矢』とともに弊社の大事 なブランドである果汁飲料『バヤリースオレンジ』を、なんとか復活させたいと思っている。この復活ができた時に初めて弊社が本当の意味で復活できたと言え る」
アサヒ飲料が業界第三位の座を奪取し、その座を確実に維持していくには、やはり緑茶、ウーロン茶、紅茶などでの躍進が必須だ。紅茶ではヒットの芽が膨らみ つつあるようだが、何と言っても緑茶がもっとも眼目となろう。またシェアアップだけでなく、利益率の向上も大きなテーマである。
ビール系飲料の市場がシュリンク気味にあるなか、ビール各社は、海外展開とともに国内飲料事業に注力している。アサヒグループにおいても。それは同様であり、菊地に寄せられる期待は大きい。
「来年は第四次中期経営計画の最終年。『主役は社員だ』をキャッチフレーズに、数字的にも次代のアサヒ飲料の基盤を確立したいと考えている」